質の高い介護サービス

国内で最も多い居住系介護施設が、通称「有料」の有料老人ホームだろう。有料老人ホームのほとんどが営利法人による運営であるため、サービス内容は施設によって実に様々である。介護度の目安は2~2.5だが、これも施設が掲げるコンセプトによって幅がある。ユニットケアを導入している施設もあるが、どちらかと言うと個室型の方が多い。そして、通所を併設しているところも見られる。また地域にもよるが、増加傾向にあるのが高級志向の施設だ。

どんな施設であれ、介護職員はケアマネージャーが作成した介護サービスプランに基づき、幅広い介護サービスを提供する。生活支援では食事の支度や洗濯、掃除などを行い、身体介助では食事や入浴、外出などの介助を行う。民間施設のため、公的な介護施設よりも丁寧で細やかな働き方を求められることが多いのが特徴だ。

勤務シフトは、早番、日勤、遅番の日中帯シフトと夜勤シフトで回されるのが一般的である。複数人のチーム制で各フロアを担当して働くことが多い。介護職員の他にも、施設長、看護師、機能訓練指導員、調理師、事務員など、様々なスタッフがいる。

民間施設であるため、待遇に差がある。最近は、研修制度、福利厚生、人事制度などが充実している傾向にある。また、サービスの質を重視しているので、高品質な介護スキルや対応力を身につけることができるだろう。いずれは施設長になったり、施設運営側に回ったりと、キャリアパスが明確になっている場合も多いことから、長く働くのに適した施設と言えるだろう。